作曲にあたって

 朝夕の礼拝には3つの特祷があって、毎回3回「アーメン」って言うんだって。今回、初めて知った・・・。


 聖公会の伝統的礼拝様式の『朝夕の礼拝』(Matins & Evensong, Morning Prayer & Evening Prayer)は、終盤で司式者が必ず3つの祈祷(=特祷)を行い、会衆は1つの祈祷が終わる度に“アーメン”と呼応します。唱詠の礼拝の場合、3つの祈祷、3回のアーメンは1つの流れとして全て曲が付いています。3回の“アーメン”に、同じ曲譜を繰り返し使うことが最もシンプルな形ですが、特祷が1つのセクションである事を強く印象づけ、礼拝をより豊かに彩るため、3回のアーメンに相互関連性の強い曲譜を与える方法もあります。私は1回目のアーメンで登場する旋律を、2回目、3回目で展開していくやり方を取り、“3アメンズ”と呼んでいるコレが出来ました。


 アイディアとしては、3つの特祷=1セットであるというところから出発しており、3つの“アーメン”も1セットで作るということでした。よって礼拝中にその用法でスンナリと歌えるだけでなく、(特祷部分を抜いて)3つのアーメンを繋げて歌うと、大きな弧を描いて2ステップで上昇し、最後に軟着陸する、パラグライダーのように飛ぶ旋律線が出来上がるように作りました。掲載しているデモ音源は、3つを繋げて演奏したものです。



 演奏について

 別にこれといってありません。焦らずにゆったりとアーメンしてください。そんなもんでしょー?

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