『VAMP - Inside The Archives』- Liner Notes
目次
【全曲解説】 宮ア 道
Not Included in OST
映画本編で使用されているバージョン。監督の意向で、この曲の終盤は母マリコが歌うナーサリー・ライム「Hush, Little Baby」に乗り代わることになり、オリジナル・サウンドトラック(以下:OST)収録のフルバージョンを改編した。
ベッドルームの壁にかかっているエドヴァルド・ムンク作の「愛と痛み(吸血鬼)」をきっかけに、苓が美以那に自らの生い立ちを話始めるシーンの音楽。私はここに付くべき音楽が判らず迷ったので2種類の音楽を作曲した。結果的に無機質な《B-Type》が使われたため、こちらは不採用となった。本来なら次項「Rejected Tracks」に入れるのが適当なのだが…。
刑事2人が苓の元を訪れ、殺人事件について助言を求めているシーンの音楽。OSTには全体のバランスを鑑みても入るべき適切な箇所がなかったので割愛し、こちらに収めた。
“宿命のテーマ”。このショート・バージョンは実際には使われているものとは違い、リミックスの際に歌をVOCALOID 5に差し替えている…にも関わらず割愛した。
苓とマリ子の対峙、マリ子の血を受けた美以那の覚醒のシーンの音楽。OSTには同じ音楽性をもった[M32-33-34-35]を収録し、こちらは割愛した。
Rejected Tracks
「愛のテーマ」はこの映画音楽で一番最初に手掛けた。監督とプロデューサーに聞かせるために作ったデモ演奏は3つ。結果的には [A-Type] が採用され、映画全体を貫く主題の1つになったのだが、この [B-Type] はデモ演奏でありながらフルサイズあり、オーケストレーションも完了していた。自分としては、たとえこの [B-Type] が選ばれても悔いはないように考えてのことだった。
マリ子が最初に登場するシーンのためのデモ演奏。監督はこの方向性を全く良しとしなかった。故にボツ曲となった。
DEMO and Others
「愛のテーマ」[A-Type] のデモ演奏。監督はこれを聞いて採択した。シーンに合わせてフルサイズ作っているのだが、OST収録の本録音ではよりドラマティックに、豊かに、美しくなるように改訂した。
「愛のテーマ」[C-Type] のデモ演奏。これは“捨て駒”であって、A-TypeかB-Typeのどちらかを選んでもらうために提示した曲である。
2018年10月14日にYouTubeにて公開したピアノ・ソロでの演奏音源。
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